難しい子育ての知恵袋

こどもの相談室TOMOで活動している療育保育士がおうちの中で役立つ情報をお伝えしていきます

自己表現と感情コントロールを克服するグッズを紹介

 

自分の気持ちを表現することやイライラやとっても楽しい気持ちをコントロールすることは、集団の中で生活していくためにはとても重要なスキルです。

 

ここでは、自分の気持ちを表現することを”自己表現”
イライラや楽しい気持ちを調整することを”感情コントロール”と表現していきます。

 

自己表現をすることや感情コントロールができることは、人間関係を築き上げることや、心の健康に重要な役割を果たします。
しかし、苦手ゆえにトラブルになってしまったり、自尊感情が低くなってしまい、挑戦することに後ろ向きであるなどさまざまな悩みを抱えているお子さんやご家族も多いことでしょう。

今回は、自己表現と感情コントロールを克服するために効果的な練習グッズを紹介します。

ぜひ、楽しみながら取り組んでみてくださね!

 

苦手なことを理解する

 

まずは、自己表現や感情コントロールが苦手と言われることを具体的に見ていきましょう。

以下が一般的な苦手な要素です。

 

  • 自分の気持ちを言葉にして表現することが苦手
  • 複雑な感情を説明することが苦手
  • 怒りやイライラのコントロールが苦手
  • ADHDや多動傾向による集中力の低下
  • 過去の経験からくる自己効力感の低さ

 

自己表現や感情コントロールが苦手と一言で言っても、苦手と言われる具体的なことはまだまだたくさんあります。

苦手を克服しようとする時には「なにが苦手なのか」というのをしっかり見つけることが大事です!

 

療育グッズの紹介

知らないゆえに、表現ができないという時には、まずは知ってもらうことが大事です。

知っているけど、その場で表現することができない!という時は、その練習をしていくことが大事です。

 

お友達とトラブルが・・・という話をよくよく聞いてみると、最終的には「自分の気持ちがわからない」「相手の気持ちがわからない」というところに辿り着くことが多いです。

 

わからない時は

①感情を知る
②伝え方を知る
③伝える練習をする
④大人の手を借りながら実践
⑤一人で伝える

こんなSTEPで練習を積み重ねていきましょう。

 

今回は、①〜③のところで使えるグッズを紹介していきます。

④〜⑤の練習をしたい!という時はABAを学ぶとお家の中でも練習をすることができるのでおすすめです。

 

絵本で知る

自己表現力を高めるためには、絵本が非常に有効です。

「頭の良い子に育てたければ絵本を読むと良い」とよく耳にしませんか?

 

幼児教育を研究している方の多くは、絵本を読むことは子どもの語彙力や理解力を伸ばし、想像力や創造力を育むことができると考えています。

また、絵本を読むことは子どもの情緒を豊かにし、コミュニケーション能力を高めることにもつながると考えています。

 

苦手を練習する(療育)視点で考えると、絵本はストーリーやイラストを通じて感情や状況を理解し、自分の気持ちを表現する手助けをしてくれます。

その中でも、感情をテーマにした絵本や自己肯定感を高める絵本など、自己表現を促す絵本など、苦手をテーマにした絵本をたくさん読んでいろいろな表現方法を知ることがおすすめです。

 

感情の表現は1つではありません。
たくさんの表現方法があります。

”仲間” ”グループ” という概念が出来上がっているお子さんであれば、
絵本を通して「快」の気持ちには

 

「嬉しい」「いい気持ち」「あこがれ」「楽しい」「安心」

 

などいろいろな気持ちがあり、それらを表現する言葉には

 

「ごきげん」「いい感覚」「ほっとする」「気が晴れる」
「心が軽い」「わいわい」「うきうき」「あはは」「愉快」

 

などいろいろな言葉があることを少しずつ学んでいきます。

 

え、そんなに言葉や気持ちを教えるの無理・・・
と思った方もいると思います。
 
そんな方はおすすめの絵本を紹介するので、子どもと一緒にみることから始めてみてくださいね!
 

「たのしい」気持ちのページにはこんなことが書かれています。

たとえばこのページをお子さんと一緒にみて

「楽しい時の気持ちってどんな時?Aくんはどんな時に楽しいって思う?」

と聞いてみたり

「ママは○○の時に楽しいって思うな〜」
「パパにも聞いてみようか!」

とただ読むだけではなく、具体的にみんなに聞いてたり、考えることが大切です。

 

考えて言葉にすることで先ほどの練習の②③に該当していきます。

 

これを寝る前に毎日1Pずつ進めるのは難しいでしょうか?

あ、それくらいならいけるかも・・・
と思った方は始めることができると思います。
 
目の前にいるお子さんが自分の気持ちを表現することが苦手だな、
感情のコントロールに苦手さがあるなと思った時はこんなことを挑戦してみて下さいね。
 
絵本のほかにも動画やプリントでも同じようなことができます。
今回はおすすめグッズを2つご紹介しますね。
 
 
 
 
おすすめの絵本:こころキャラ図鑑
 
 
 
 
 

実践方法と練習のコツ

次は練習グッズを効果的に活用するための実践方法やコツをご紹介していきますね。

  • 毎日少しずつ取り組むこと
  • 練習の目標を設定すること
  • 自己評価を行うこと

1回やればOK 1日やれば十分ということは残念ながらありません。

日々の生活の中や遊びの中で経験しているけど、それでも苦手だから練習しているので、ここで大切なことは「継続した積み重ね」になります。

継続するためには「難しいこと」だとかなりハードルが上がります。

ゆっくりで大丈夫です。
毎日少しずつ絵本を読み進めましょう!
楽しい時に一気にやると、飽きる元です!

ゆっくりゆっくり確実に進んでいけるようにしましょう!

 

そして、目標があると取り組みやすいです。
1ヶ月で読み切ってみよう。週末は必ず一緒にやる。など、具体的に実現可能な目標を立てて取り組んでみましょう!

 

そして、実践したら読んだところに「シール」や「付箋」を貼って「できた!」「やった」ところを見える化していきましょう!

一つ一つ積み重なっているのを実感することができるので、モチベーションを保ちやすくなります。

 

ペアトレを受講している方はぜひ、やったことを私にLINEで共有してください!
そして進めたことを一緒に喜んでいきましょう!!!
一人ではなく、一緒に頑張りましょう!!!

 

まとめ

 

苦手を克服する画期的なグッズはありません。

自己表現や感情コントロールの苦手な要素を克服するためには、練習と努力が大切なのです。

 

幼児期に苦手と向き合うことで、この先の学習やお友達との関係の困り感もLvを下げていくことができます。

 

今回は、苦手を練習するための絵本とプリントなどのグッズを紹介しました。

継続的な練習と目標設定、自己評価、成果の振り返りを通じて、自己表現や感情コントロールのスキルを向上させましょう!
そして頑張った時には、一緒に「できた!」と喜んだり、ご褒美を用意して楽しみながらやってみてくださいね!

 

苦手なことを克服する過程で成長し、より充実した人生を送ることができるはずです。
頑張ってください!