こどもの相談室TOMOでは
- 保育士:子どもの遊びのプロ
- 幼稚園教諭:幼児教育のプロ
- 認定ABAセラピスト:行動を増やすプロ
を持っている私たちが、お子さんの困った行動に悩む親御さんへ向けて、行動課題の解決策を提供しています。
今回は発達障害を持つ子どもたちとYouTubeの関係について、理解していただくために、わかりやすくお伝えします。
切っては切れないYouTubeには、メリットもデメリットもあります。
どんなところに注意する必要があるか、理解いただきたい点を今回はまとめていきたいと思います!
メリット
まずはメリットからまとめていきたいと思います。
私は療育に積極的に動画を取り入れていきました。
子どもたちに遊び方を伝えたり、初めて訪れる場所の予習をしてもらったり、公共交通機関の乗り物のルールを伝えたり。
Youtubeが与える子どもへのメリットをしっかりと知ることで、子どもの興味関心は広がっていきます!
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興味が広がりやすい
YouTubeには、子どもたちが興味を持つテーマに特化した教育的なコンテンツがたくさんあります。
言葉だけではなく、目からの情報が豊富なため、子どもたちは楽しみながら学ぶことができます。 - 身近な体験(学習や遊び)
一部のYouTubeチャンネルでは、子どもたちが参加できるクイズやパズル、折り紙、あやとりなどの擬似体験ができるコンテンツがたくさんあります。
実際にやったことがなくても、実際に目で見たような疑似体験をすることができます。 - 社会的なつながり
YouTubeのコメント欄やライブ配信などを通じて、子どもたちは他の人々とコミュニケーションを取ることができます。
オンラインでの交流は対面よりも気軽で、子どもたちにとって良い経験になることもあります。
デメリット
子どもにYoutubeを見せたくないの・・・
というお子さんはこう言った点が気になっているのではないでしょうか?
- 不適切なコンテンツ
YouTubeには適切でない内容や暴力的な映像も存在します。
制限をかけていたとしても、サムネイルや関連動画など様々なところで目に入り、コンテンツに触れる可能性があります。 - 過度な刺激
YouTubeの動画は明るい色や速い映像の変化が多く、子どもたちにとって刺激が強すぎる場合があります。
これが注意力の散漫を増やす原因となることも考えられます。 - 少数派
コミュニケーションをとっていると、一つの話題の中で少数派の意見となることがあります。
意見を言うことは大切ですが、時には不特定多数の人からネガティブなコメントや攻撃的な行為を受ける可能性があります。
発達障害とYoutube
Youtubeのメリットデメリットは簡潔にお伝えできたと思います。
発達障害のお子さんはこのデメリットが特に大きくなることがあるため、注意が必要です。
最後は、なぜ発達障害のお子さんにとってデメリットとなりやすいかについてまとめたいと思います。
- 不適切なコンテンツによる影響
発達障害のお子さんは嫌な記憶、衝撃的な記憶がフラッシュバックが起きやすい傾向にあります。
そのため、衝撃的な映像を見た記憶が他のお子さんよりも強く印象ついてしまい、突然のパニックに繋がる可能性があります。 - 過剰な刺激による影響
明るい色や速い映像の変化など、過度な刺激を含むコンテンツは注意が必要です。
発達障害を持つ子どもたちは刺激に敏感であることがあります。
大人としてはただぼーっとYoutubeを見ているだけだと思っていても、脳の中はたくさんの刺激で忙しく動き回っている可能性があります。
たくさんの刺激が疲れとなり、感情のコントロールが難しくなり、より癇癪が激しくなったり、感情のコントロールの苦手さを際立たせてしまう可能性があります。 - 睡眠に与える影響
ブルーライトを寝る前に浴びると睡眠に影響を与えると言われています。
発達障害のお子さんの半数以上のお子さんが睡眠障害を持つと言われています。
元々眠るのが苦手なお子さんが、ブルーライトを浴びることでより一層眠りから遠ざかってしまう可能性が高まります。 - コミュニケーションへの影響
発達障害のお子さんは目からの情報を取り入れることを得意とするお子さんが多いです。
普段話をしているだけでは、なかなか相手の気持ちが理解しにくいことも、Youtubeで解説やテロップ、チャットなど視覚情報が追加されていると理解しやすくなる場合があります。
相手の気持ちを適切に表現した言葉や、言われて嬉しい言葉をインプットできれば良いのですが、時に好ましくない表現方法をインプットしてしまう場合があります。
一度インプットされた情報を訂正することは、発達障害のお子さんにとっては難易度が上がります。
最後に
発達障害のお子さんに限らず、幼い子どもたちがYouTubeを安全に利用するには、大人の目が必ず必要です。
交通ルール同様に、子どもが自分で命を安全に守ることができるようになるまで、善悪の理解ができるようになるまでは、見るコンテンツを制限する必要があると思います。
そして全てダメではなく、お子さんの年齢に応じて、自分自身で適切なルールやリスクを理解しコントロールできるようになって、話し合いをしながら徐々にYoutubeのコンテンツや時間の制限を調整していく必要があると思います。
Youtubeは決してダメなコンテンツではありません。
大人がなぜダメなのかを理解し、子どもに適切に伝えていくことで、優れたママのサポーターとして活躍してくれると思います!
どうやって子どもと約束を作っていったらいいのか
発達障害のお子さんに対してより気を付けるPOINTはどこなのか
感覚情報が過剰になるとどんなことが起こるのか
こんなことが気になった時は、発達障害当事者の話を聞きながら一緒に学びませんか?