療育のちえぶくろ

こどもの相談室TOMOで活動している療育保育士がおうちの中で役立つ情報をお伝えしていきます

【発達支援士が教える】療育のはじめかた 〜選び方編〜

 
こどもの相談室TOMOでは
  • 保育士:子どもの遊びのプロ
  • 幼稚園教諭:幼児教育のプロ
  • 認定ABAセラピスト:行動を増やすプロ
を持っている私たちが、お子さんの困った行動に悩む親御さんへ向けて、行動課題の解決策を提供しています。
今回は、私たちが支援・サポートをしているお子さんに関する情報ではなく、親御さんが知りたい ”療育のはじめかた” についてまとめていきます。
 
前回は療育とは何か、どうして受けるのか、どんなことをするのかについてまとめていきました。
 
今回は、ご家族へ発達障害を持つお子さんがどのように成長されるのか、見通しが持てるように質問に答えていきます。

診断を受けたり、療育に通うと保育園や幼稚園はどうなるのか?今まで通り通えるのか?

 
今現在、集団保育に通っている場合は、そのまま引き続き通うことができます。
必ず転園をしなくてはいけないということはありません。
 
児童発達支援事業所のサービスの中に保育所等訪問というサービスがあります。
保護者の方が希望される場合は、お子さんとの関わりでうまくいった事例を園の先生に伝えにいくことができます。
 
どこまでご協力いただけるかは、園の方針により異なります。
そのため、ひとりのお子さんのためにどこまで環境を変えてくださるかは園次第です。

転園をした方が良いのか?

 
発達障害の特性をなかなか理解してもらえないという場所があることも現実です。
 
現在通っている園がそのような場合は、ほかの場所に移動するというのも一つの手です。
幼児期の関わりは、その後の発達に大きく影響します。
お子さんが安心して、のびのびと成長できる場を選んでいただけると、様々な困り感やつまづきが緩和されることがあります。
 

療育に週5通うことはできないのか?

 
保育園や幼稚園のように、集団生活を発達支援を受けながら過ごすことはできます。
そのような支援を受けることができるのは "児童発達支援センター" です。
 
私は2箇所の児童発達支援センターに勤めたことがありますが、どちらも朝9時(10時)〜14時まで園で過ごしていました。
その後、延長を利用受けることもできました。
 
児童発達支援事業所に週5日間通うこともできます。
ですが、事業所によっては短時間(1コマ90分前後が多い)の支援の場合が多く、発達支援を受けることができる時間以外は幼稚園や保育園に通っているお子さんがほとんどです。
 
また、療育(発達支援)に通うことができる日数は "受給者証" に書かれている日数により決まります。
受給者証の支給日は「その子に対してどれだけの支援が必要か」によって異なります。
しっかりと療育(発達支援)を受けたいと思った時には、その旨をしっかりと担当者の方に伝えることが大切です。
 

複数の療育先に通うことはできるのか?

 

複数の事業所に通うことは可能です。
ですが、同日に2箇所の事業所に通うことはできません。
(午前中:保育園+午後:A事業所=⚪︎ , 午前中:A事業所+午後:B事業所=×)
 
複数の療育先に通う時に注意してほしいことが1つあります。
それは、お子さんが混乱しないかどうかです。
 
安心・安全が確保されていると感じている環境下で子どもは発達していきます。
複数の事業所や園に通うことでお子さんの不安感が高まる場合は、複数の事業所に通うことはお勧めしません。
まずは1つの事業所でしっかりと信頼関係を築き上げることをおすすめします。
 

合わないと感じたが、事業所を変えてもいいか?

 

子どもは安心・安全が確保されていると感じる元で発達していきます。
事業所に通ってみたけど、子どもが不安を感じている、先生と合わないと思った時は事業所を変えることも一つです。
 
ですが、発達障害をお持ちのお子さんは、先を見通すことが苦手なことが多いです。
いろいろな場所の移動を繰り返すことで、より不安が強く増す場合があります。
 
親御さんからみていただき、先生や事業所が信頼できると感じている時には、少し様子をみていただくのも良いと思います。
事業所の考え方や、先生の関わり方が違うと思った時は、場所を変えてみても良いでしょう。
 

どのくらいの時間療育に通えばいいのか?

 
このくらいの時間療育に通うことが望ましいというデータは出ていません。
ですが、アメリカでは必要に応じて発達支援を週20時間ほど受けることができます。
 
日本では、児童発達支援事業所を利用している割合は高いです。
ですが平均的に通っているのは週1〜2回、1回につき90分がほとんどです。
 
1年間で比較すると
アメリカ:20時間×4週(1ヶ月)×12ヶ月=960時間
日本:1.5時間×4週(1ヶ月)×12ヶ月=72時間
合計時間はアメリカの10%にも満たしていないのが現状です。
 
とりあえず療育に通えばいいということでは決してありませんが、発達障害を理解し、注意をするのではなく乗り越え方を教えてくれる大人と関わる時間を増やせることが望ましいです。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
 
療育について、イメージがついて行動しやすくなれば幸いです。
最後の質問のどのくらいの時間通えば良いかということについては、通える場所がない、センターが近くにないなど環境により難しい場合もあります。
 
そのような時は、お家の中で療育的関わりを増やしてあげることで補うことができます。
 
ABAを専門的に学ぶことも一つの方法です。
ですが、その前に「発達障害ってどんな障害?」「どんなふうに声をかけると理解しやすいの?」「感覚過敏ってなに?」とお子さんを取り巻く状況をご家族が知っていただくだけでもプラスになります。
 
こどもの相談室TOMOでは、月1回ご家族向けにセミナーを開催しています。
ご興味がある方はぜひ一度ご参加ください。