こどもの相談室TOMOでは
- 保育士:子どもの遊びのプロ
- 幼稚園教諭:幼児教育のプロ
- 認定ABAセラピスト:行動を増やすプロ
を持っている私たちが、お子さんの困った行動に悩む親御さんへ向けて、行動課題の解決策を提供しています。
今回は、私たちが支援・サポートをしているお子さんに関する情報ではなく、親御さんが知りたい ”療育のはじめかた” についてまとめていきます。
今回は「最近診断をされた」「療育が必要と言われた」と言われた方向けにまとめていきます。
療育とは
今まで療育とは、医療的ケアが必要なお子さんに対し、医療と教育を提供することを目的とされていました。
ですが、現在は医療的ケアが必要なお子さんのみならず幅広い意味合いで、その子のできることを増やすためのサポートをすることとして使用されています。
平成24年に施行されている障害者基本法では ”療育” という言葉が使用されていますが、平成28年に施行されている発達障害者支援法では ”療育” という言葉は使われておらず "発達支援" という言葉に変わっています。
ですが、インターネットやSNSではまだまだ”療育”という言葉の方が認知が高いため、当ブログでも”療育”という言葉を使用しています。
何をするのか
「発達支援」とは、発達障害者に対し、その心理機能の適正な発達を支援し、及び円滑な社会生活を促進するため行う個々の発達障害者の特性に対応した医療的、福祉的及び教育的援助をいう。
学校教育のように具体的に「何をするか」は定められていません。
理由は "発達障害" と一言で言っても、何に困っているのか、どんな特性を持っているのか一人ひとり異なるからです。
なぜ療育を受けるのか
- その子の発達を促すため
- その子の苦手を練習し、困難さを緩和していくため
- 二次障害を防ぐため
これらを目的として療育を行います。
「うちの子は喋るようになりますか」とご相談いただくことがあります。
そんな時私は「わかりません。ですが、その子なりの方法で、コミュニケーションの取り方を教えていくことはできます」とお答えします。
これから療育を受けようと情報を探している方は、漠然と検索をしていることが多いと思います。
療育を受ける時に大切なのは "周りができている方法で身につける" のではなく "どうしたらその子が今困っていること・苦手なことを乗り越えることができるか" という方法を探していくことです。
そのためには、お子さんのことをよく知っている親御さんとの協力が必須となってきます。
何が好きで、どんなことができて、どんなことが苦手か、お家の中で困っていることをぜひ療育先に伝えてください。
療育を受けるとどうなるか
お子さんへのサポート
お子さんの苦手を練習できるようになります。
繰り返し練習をすることで、苦手のレベルが下がったり、克服することができます。
療育にはいろいろな方法があります。
お子さんに合った療育方法を見つけることで、より発達を伸ばすことができます。
お近くに発達支援を受けることができる場所が合った時には、ぜひ見学に行ってみましょう。
親御さんへのサポート
発達障害の特性を持ったお子さんを持つ親御さんは子育てをしている中で「うまくいかない」と感じたり「なんでちゃんと注意しないの」と怒られたりして、周りとの育てにくさの違いから子育てに自信がなくなってしまっていることも少なくありません。
ですが、それはしょうがないことです。
発達障害は生まれつきの脳神経の伝達の障害です。
多数の人と記憶の仕方や感覚の捉え方、言語理解、体のコントロール方法に違いがあります。
こう言った違いを知らずに関わっていると、きょうだい児と同じように関わっていても、うまくいかないことが多くて当たり前です。
ですので、まずはどのように関わったらいいのかということを知ることから始めていきましょう。
発達支援の中には、子どもだけではなく親御さんへの支援(家族支援)を行っているところも少なくありません。
ペアレント・トレーニングを受けることで、お子さんに対しどのように声をかけたらいいのか、どのように注意すれば良いのかを知ることができます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
発達障害の診断を受けたばかりの頃や、発達検査を受けると決まった時は、何をどうしていいかわからないことばかりだと思います。
困った時はぜひ専門家に相談してください。
この10年間で療育(発達支援)を受けることができる場所は急激に増えました。
以前よりも、選択肢が広がっています。
ですが、選択をするための情報や、その選択をした先にどうなるかということに対して相談できる場所はまだ少ないと感じています。
こどもの相談室TOMOは気軽に困っているを共有できる、そんな身近な存在でありたいと思います。